漢方健康日記 第288回 「老化予防して寝たきりや認知症にならずに、こころも身体も元気で楽しく暮らす健康長寿で生きよう」のお話

「漢方健康日記」 10月11日 太田 玲子 
実際の放送とは違いがある場合があります。
アナ:漢方健康日記。このコーナーは漢方を通じて皆様の健康に奉仕する長崎中医薬研究会がお送りします。普段の食生活や日頃の生活習慣をみつめなおして、健康的な暮らしのお手伝いをしようというものです。
今日は長崎市東古川町の漢方松風堂さんにお話を伺います。さて今日のお話は。
 
太田:はい。今日は、「老化予防して寝たきりや認知症にならずに、こころも身体も
元気で楽しく暮らす健康長寿で生きよう」という事について少しお話しようと思います。厚労省の昨年の調査では、平均寿命が男性は80.98才、女性87.14才で
過去最高を更新して、4人に一人が65才以上の高齢化社会です。 

ところが、平均寿命が延びる一方で健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限される事無く生活できる期間)は男性で約10年、女性は約13年短いことも分かっています。つまり、男性は70才、女性77才以降は、認知症、寝たきりになるなど介護を受ける生活になる可能性が非常に高くなる事を意味しています。

アナ:こころも身体も健康でいたいです。介護されている方も多いですね。

太田:中医学では、男性は40才頃から女性は35才位から老化は始まると考えています。老化は腎の機能の衰えと血液の機能の衰えのお血が関連しているので、
老化予防の基本は、活血、補腎、健脾 です。 

活血とは、血液・血管を綺麗にし心臓から毛細血管まで血流を良くすることです。
血管は一本につなぐと地球二回り半の長さがあり、99%が毛細血管です。毛細血管は身体の隅々まで血液を巡らせ、酸素や栄養を届け、老廃物を回収しています。

毛細血管に血液が流れているのを、手の指の爪の生え際で見る事が出来ます。
心臓から出た血液が指先の血管の先端部でUターンしています。ピューピューと流れているのが見えるのは感激です。
理想的な血管は綺麗なヘアピン状になっています。生活習慣により、ねじれたり太くなったりと変形します。加齢に伴い毛細血管は減少しゴースト化した所もあります。

アナ:毛細血管の血流が見られるのですか?すごいですね。血液を綺麗にして流れを良くする漢方薬は何かありますか。
太田:べタベタ、ドロドロの血液では、血管の中を流れにくく、肩こりや頭痛、動脈硬化、高血圧、心臓病、糖尿病、脳梗塞などおこしやすくなります。
このような方には、漢方薬では血液・血管を良くする冠元顆粒などおすすめです。
又貧血や元気不足の人は、養う力、温める、循環させる力が不足ですから、漢方薬では、婦宝当帰膠や麦味参顆粒などを使って、元気をつけ、流れを良くします。

アナ:補腎とは、どんなことでしょう。

太田:補腎ですが、肝腎要の腎。健康長寿の鍵は腎にあります。中医学では腎は、生命力の源で免疫力や脳、骨、腰の力は腎が主ると考えています。腎の衰えで、脳の萎縮や機能低下、物忘れが起こり易くなります。足腰の力が弱り、転んで骨折して、寝たきりになったら、認知症にも繋がります。
腎の働きを補う杞菊地黄丸、独歩顆粒や亀鹿仙などを予防として40代後半から服用される事をお勧めします。
冷えや貧血がある方には、参茸補血丸などをよくお飲みいただいています。

アナ:健脾とは、どんなことでしょう。

太田:健脾とは、消化吸収力を良くすることです。脾胃消化器系は食事の栄養から気・血・水・精を生み出しています。胃腸の働きが衰え、食事の量も少なく偏ると、栄養が不足して全身の臓器の働きが低下し、体力も落ちてしまい、心臓や脳の気血も不足して、物忘れなども起こりやすくなります。
胃腸の働きを良くする漢方薬は健胃顆粒、健脾散、晶三仙、補中丸、心脾顆粒などお勧めです。
食事を楽しく美味しく食べられる事は幸せで健康の基本です。
暮らしの養生としては、
食事は薄味で温かい物をゆっくりと食べるようにする。
食事を良く噛む習慣は、上手に飲み込む力をつけるトレーニングにもなります。
散歩やラジオ体操など外に出て、自然を楽しみ気持をリラックスさせましょう。
若いうちから、病気にかかり難い体質を作り、病気を未然に防ぎ、寝たきりや、認知症、老化を予防して介護を受けなくてよい健康寿命で過ごして欲しいです。
 
アナ:有難うございました。次回は10月25日島原市広馬場町しまばら薬局織田堅一郎さんです。健康のご相談は、店頭のパンダが目印の長崎中医薬研究会会員店へどうぞ。お問い合わせは長崎中医薬研究会ホームページをご覧下さい。
   このコーナーは、長崎中医薬研究会がお送りしました。



| 更年期・老年期のお話 | 18:40 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
漢方健康日記 第287回 「秋に向けての養生法」のお話
『漢方健康日記』原稿9月27日
実際の放送とは違いがある場合があります。
アナ:漢方健康日記。このコーナーは漢方を通じて皆様の健康に奉仕する長崎中医薬研
   究会が送りします。普段の食生活や日頃の生活習慣を見つめなおして、健康的な暮らしのお手伝いをしょうというものです。今日は長崎市滑石の朱雀薬局三宅涼子さんにお話を伺います。さて、今日のお話は?

三宅:はい。今日は、秋に向けての養生法をお話しようと思います。
夏の間の大量の発汗、冷房による皮膚の負担、暑さによる睡眠不足等の夏の消耗は体内の潤い不足を招きますし、夏の間の冷たいものの摂り過ぎや暴飲暴食で消化器系が弱ると、栄養がしっかり摂れず、エネルギーや潤い成分、血液を生みだす力が低下し身体の潤いも不足しています。中医学では現在の体調は1つ前の季節の養生によって作られるものと考えています。

アナ:夏のダメージが秋の体調に影響してくるのですね。

三宅:はい。秋は乾燥が気になる季節ですから、夏の間に潤い不足になる事は乾燥からの影響を受けやすくなるのです。秋は特に潤い不足が乾燥トラブルの原因になり口や鼻、皮膚の乾燥、それに伴うかゆみ、ドライアイ、腸の乾燥による便秘といった症状も出てきます。

アナ:では、秋に向けて夏のダメージから回復させるのに、おすすめの漢方薬はありますか。

三宅:皮膚の乾燥や痒みには潤いやエネルギーも補ってくれる婦宝当帰膠や麦味参顆粒   
  など、サージという果実のオイルも良いですね。腸の乾燥による便秘には熱を冷まし潤いをつけます。漢方も良いでしょうし、ドライアイには「飲む目薬」と言われ杞菊地黄丸などもオススメです。又、消化器の不調には健脾散や健胃顆粒などもお役に 
  立ちます。会員店で尋ねられると症状に合わせてアドバイスを受けることができま
  すよ。

アナ:この他に日常的なことで気をつけることがありますか。
 
三宅:毎日の睡眠は潤いを保つための大切な時間です。早寝早起きを心がけ十分な睡眠をとりましょう。人の身体は水分だけでなく血液によっても潤っているため、水分ばかりを摂るよりも潤いの多い、血液を作る御手伝いもできる食材を選んでしっかり栄養を摂る方が効果的です。
   塩分の摂り過ぎも乾燥につながるのでダシの風味を生かして薄味料理を心がけましょう。また目の使い過ぎにも注意しましょう。

アナ:具体的なおすすめ食材はありますか?

三:山芋は潤いをアップさせるのと同時に消化力もうながします。
  ほかに、体の潤いを増すものには連根や銀杏があります。また、梨やブドウ、カキ
  など旬な果物で身体に欠けた潤いを補うのも良いですし、白キクラゲや白ごま、
  ハチミツもオススメです。ドライアイには、クコの実、ブルーベリー、人参。
  腸の乾燥からくる便秘にはバナナ、キウイフルーツ、白菜も良いと思います。

アナ:今から秋に向けて、食事や生活習慣に気をつけるのも大切なんですね。

三:そうですね。毎日の生活の中でのちょっとした工夫で秋の乾燥から身体を守れるの
  と同時に夏バテからの回復も早いですよ。

アナ:ありがとうございました。次回10月11日水曜日、担当は長崎市東古川町、漢方松風堂の太田玲子さんです。健康のご相談は店頭のパンダが目印の長崎中医薬研究会の会員店へどうぞ。お問い合わせは日本中医薬研究会事務局、東京03−3273−8891もしくは長崎中医薬研究会ホームページをご覧ください。
このコーナーは長崎中医薬研究会がお送りしました。

| 季節の養生、食養生 | 18:34 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
漢方健康日記 第286回 「糖尿病の漢方養生法」のお話

漢方健康日記原稿です。
実際の放送とは違いがある場合があります。

アナ: 漢方健康日記。このコーナーは漢方を通じて皆様の健康に奉仕する長崎中医薬研究会がお送りします。
普段の食生活や日頃の生活習慣を見つめなおして、健康的な暮らしのお手伝いをしようというものです。
担当は長崎市の小ヶ倉薬品・円入利徳(えんにゅうとしのり)さんです。宜しくお願いします。さて今日のお話は? 

円入:はい、今日は、「糖尿病の漢方養生法」のお話です。2012年の国の調査で「糖尿病が強く疑われる人」・・・950万人 「糖尿病の可能性を否定できない人」・・・1,100万人
合計2,050万人となり、国民の5人に1人が糖尿病あるいはその予備軍と言われています。
ところが4割の人がほとんど治療を受けていないそうです。なぜなら糖尿病の初期には全くと言っていいほど自覚症状が無いからと言われています。ですが、糖尿病が、いつの間にか治ってしまうという事はありません。
逆に気づかないうちに悪化し気が付いた時には重い合併症を併発しているというケースもあるようです。

アナ:国民の5人に1人、糖尿病の方、そんなにいらっしゃるんですか。

円入:はい、糖尿病の自覚症状の例です。
た・・・体重が減る。初期は太ることあり。
ち・・・ちかごろ、のどが渇き、水をたくさん飲む。
つ・・・疲れやすい。体がだるい。
て・・・手足のシビレ
と・・・トイレが近い。特に夜間多尿。

アナ:糖尿病ってどうしてなるのでしょうか?

円入:はい、漢方の立場から見た糖尿病の原因です。

1.不適切な飲食
 長い年数にわたって、甘い物、脂っこい物、アルコール類を取り過ぎると、
胃腸や膵臓の消化能力を超えてしまい、消化出来なかったエネルギーが熱となり、陰(身体の潤い)を消耗し陰虚になります。
2.ストレス
 過度のストレスを受け続けていると、気が滞り、熱を発して陰(体の潤い)を消耗し陰虚になります。
 
3.過労
過労は、体内を潤して熱を冷ます陰液を消耗させて陰虚化熱となります。

アナ:不適切な飲食、過度のストレス、過労で糖尿病に近づくのですね。漢方で見るとどんな体質なのでしょう?

円入:漢方から見た糖尿病の体質はいずれも「陰虚」(潤い不足)が大元にあり、潤す水が少ないために冷やすことが出来ず、余ってしまった熱が定着します。
 最初は気陰両虚、進むと血流の勢いがなくなり、血液がドロドロで流れにくくなる「陰虚お血」の状態です。
少しづつ血管内壁が障害を受け、糖尿病の慢性合併症を引き起こします。
糖尿病が怖いのは、この合併症が起こるからです。まずは血流障害がおこりやすくなります。漢方では、血を動かすのは、気というエネルギーの力と考えますので気が不足すると血流が滞りやすくなります。
 さらに陰という体内の水分が不足して血液が濃縮されれば、血がどろどろして流れにくくなります。この血液の流れが悪い状態をお血と呼んでいます。このお血プラス気陰両虚が糖尿病で一番多い病態です。
  
アナ:お血プラス気陰両虚? 漢方ではどのように対応するのですか?

円入:はい、気陰両虚は、疲れやすい。体がだるい状態も含みます。
主に「麦味参(ばくみさん)」という漢方処方が用いられます。気というエネルギーを補ながら、体内の水分を補い、肌や血液を潤す働きがあります。

アナ:お血には?

円入:はい、全身の血液の流れが滞る状態を漢方では、お血と言います。そのお血が極度に進むと、内臓や組織は機能しなくなります。
例えば、3大合併症の1つである糖尿病性腎症。これは腎臓で血液を濾過する糸球体の毛細血管が血流障害で硬くなったものです。硬くなった組織は元には戻らず、進行して人工透析になる人が年間1万人以上とも言われます。

アナ:人工透析とは怖いですね。他にも合併症は有りますか?

円入:はい。一番怖いのは目です。糖尿病性網膜症は、カメラで言えばフィルムに当たる目の網膜に酸素や栄養を送っている毛細血管が詰まったり破れたりして視力障害を起こすものです。その他にも糖尿病性神経障害があります。抹消神経系の細胞が毛細血管の血流障害で異常をきたすもので、足のしびれなどの知覚障害、運動障害を起こします。

アナ:お血が毛細血管だけでなく太い血管でも発生した場合は?

円入:心筋梗塞や脳梗塞の誘発につながります。ただその背景には、高血圧、脂質異常症、や肥満が関係していることが多いと言われます。

アナ:それではお血にはどんな漢方薬が使われますか?

円入:代表的ものに丹参製剤があります。丹参製剤は、血液の汚れを浄化したり、血液の粘り気を低下させたり、毛細血管を広げて太い血管から末梢の血管までの血流を回復する効果があります。
漢方では、合併症にならないようにあるいは合併症が改善されるように血管の障害を予防して血流を助けることを目指しています。
詳しくはお近くのパンダマークのお店でご相談下さい。

アナ:ありがとうございました。次回は9月27日長崎市の朱雀薬局の三宅さんです。
   健康のご相談は店頭のパンダが目印の長崎中医薬研究会
   会員店へどうぞ。詳しくは長崎中医薬研究会ホームページをご覧ください。
   このコーナーは長崎中医薬研究会がお送りしました。

| 生活習慣病のお話 | 19:52 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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