2012.01.24 Tuesday
漢方健康日記 第154回「花粉症」のお話

1月24日「花粉症」のお話
実際の放送とは違いがある場合があります。
アナ: 漢方健康日記。このコーナーは漢方を通じて皆様の健康に奉仕する長崎中医薬研究会がお送りします。普段の食生活や日頃の生活習慣を見つめなおして、健康的な暮らしのお手伝いをしようというものです。担当は長崎市西山の山中薬局、山中みちよさんです。宜しくお願いします。さて今日のお話は?
山中: まもなく立春ですね。草木は芽を出し、春風に乗って花粉も飛びかいます。 花粉
症の人にとっては大変つらい時期ですが、早めの対策を心がければこの時期を楽に
のりきることもできます。それで今日は「花粉症の予防」についてお話しさせて
いただきます。
アナ: 花粉症の方 たくさんいらっしゃいますね。どうして花粉症になるのでしょうか?
山中: 花粉症は「免疫力の低下と免疫の乱れ」によっておきる症状の一つです。
予防には免疫力を正常にすることです。一つ目は免疫力を高めること、二つ目は免疫の乱れを正すことです。
アナ: 一つめの、免疫の低下というのは、どんな状態なのでしょう?
山中: 中医学では、外から入ってくる病気の原因を外邪といいます。免疫力が低下していると、体表の守りが弱いので外邪が侵入しやすくなります。
強い風が吹く「春」の外邪は「風邪」です。風邪には冷えや湿気などさまざまな邪気を連れて身体に入リこむという特徴がありますが、「花粉症」はこの風邪が花粉を連れて身体に入ってくることが原因です。
こうした 風邪や花粉 の侵入を防ぐ役割を果たしているバリアを、「衛気」と呼
びます。衛気は、鼻やのどの粘膜、皮膚など身体の表面をバリアのようにおおって、邪気の侵入をさえぎっています。
衛気が不足するとバリア力が低下して抗原である花粉が体内に入ってしまい、発
症につながります。国の守りにたとえますと、最前線を守る部隊の数が少なくて、
守りが手薄なため、外敵の侵入を許してしまうことになります。
アナ: 一つめは、バリア力の低下ですね。守りを固くするのにいい漢方薬がありますか?
山中: 中医学では、身体の表面の皮膚や粘膜のバリア機能を高めて、外敵から身体を守るのは五臓の中の「肺」の機能と考えます。身体の抵抗力が不足している「気虚」の人は花粉症を発症しやすいので、体内の「衛気」を十分に養って身体の抵抗力を高めると、花粉症を予防し、症状を緩和することができます。最もよく使われるのは衛益顆粒です。衛益顆粒を2〜3カ月前からのんでおくと肺を補って粘膜の守りを固めて花粉の侵入を阻止することができます。
また、くしゃみ、鼻水、まぶたの腫れなど、症状の改善にも効果があります。
アナ: もう一方の「免疫の乱れ」というのはどういう状態なのでしょうか?
山中: 体内の免疫細胞のバランスがとれている時にはアレルギー反応はおきませんが、
体質やストレスや不摂生などにより、免疫のバランスが崩れている時には、
本来無害であるはずの花粉を異物とみなし、免疫過剰な反応で、花粉に対する
IgE 抗体 をつくってせっせと貯め込んでいるわけです。この IgE抗体が一定
の量に達すると、アレルギー反応が起こる体制ができています。この段階でふたた
び花粉が侵入すると、先ほどのIgE 抗体で花粉をつかまえて、くしゃみ、鼻水な
どによってこの異物を排除しようとします。こうして 花粉症の発症となります。
アナ: このような状態を改善して、花粉症がおこらないようにする方法がありますか?
山中: 中国漢方では、発症しやすい体質を重視しています。花粉というアレルギーの素が
あっても発症しないように体質を改善することを目的としています。
アナ: どんな方法で改善したらいいのでしょう?
山中: アレルギーの発症をおさえるには、肺の機能を強くして免疫力をUPさせること。代表的なのは衛益顆粒です。また、健脾散などで胃腸の働きをよくして免疫力をUPさせること。逍遥丸などで自律神経を安定させること。免疫細胞を元気づける補腎薬など は症状がおちついている時の体質改善のためのものです。
五臓の働きがすべて健全で 血液がサラサラであれば、免疫のひずみがおきにく
くアレルギー疾患になりにくいとされています。くわしくは、体質にあわせてご
相談承りますので、お近くのパンダマークの薬局・薬店でご相談下さい。
アナ: ありがとうございました。今日の担当は長崎市西山の山中みちよさんでした。
次回は佐世保市浜田町の あいおい薬局 山口圭子さんです。
健康のご相談は店頭のパンダが目印の長崎中医薬研究会の会員店へどうぞ。
お問い合わせは日本中医薬研究会事務局、東京03−3273−8891もしく
は長崎中医薬研究会ホームページをご覧下さい。このコーナーは長崎中医薬研究
会がお送りしました。

